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校長による職員室「季節の風物詩展示」

第39回のテーマ「縁起物!二(ふた)股(また)大(だい)根(こん)」

第39回のテーマ「縁起物!二(ふた)股(また)大(だい)根(こん)」

青首大根が大きくなってきました。

今年初収穫です。

 

首回りがしっかり太っていたので,

抜いてみたところ,

なんと!二股大根でした。

 

しっかり畑を耕さないとだめですね・・・


ここ茨城や東北・北陸地方には,二股大根を

大(だい)黒(こく)様や聖(しよう)天(てん)様(歓(かん)喜(ぎ)天(てん))

に供える風習があります。

 

二股大根は子孫繁栄や豊作を祈って,

甲子(きのえね)の日(今年は11月12日)や

12月9日の御(お)歳(とし)夜(や)に

お供えする縁起物になっています。

 


かすみがうら市(旧千代田地区)6号国道沿いにある

「陶陶酒工場」の入り口付近に

二股大根をお供えする祠(ほこら)が見られます。

 

また,同市(旧出島地区)の加茂八坂神社の入口近くにも

二股大根お供えしてある祠が見られます。

 

東京浅草にある待乳山(まちちやま)聖天様の紋章は,

巾着と二股大根が組み合わされています。

 

巾着は砂金袋のことで商売繁盛を,

二股大根は無病息災,夫婦和合,子孫繁栄を

それぞれ意味するとされ,

聖天様を祀る寺には,

二股大根をお供えすることがあります。

 

大根といえば,ジブリの映画「千と千尋の神隠し」で,

"おしらさま"と呼ばれる神様が,

油屋のお客様として登場します。

 

白く,とにかく大きな身体で,

重たそうにゆっくり歩いていたのがとても印象的です。

 

おしらさまは,作中では「大根の神様」の設定になっています。

 

農耕を司るとされ,

農業・養蚕・馬の守り神として知られる有名な農業の神様です。

 

作中では大根の神様とされているため,

あのような容姿で描かれていますが,

その本来の姿は,桑の木で作られた人形で,

男性や女性,馬などが彫られています。

 

地方によって名前や外見は異なりますが,

人の生活に寄り添った優しい神様であることに変わりはないようです。

 

展示の中では,縁起物の二股大根が,

一緒にお供えしてある供物を肴に楽しく宴を催している風景です。