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校長による職員室「季節の風物詩展示」

第24回のテーマ「夏の風物詩シリーズ8 妖怪大集合」

第24回のテーマ「夏の風物詩シリーズ8 妖怪大集合」

古来より日本では,

夏に霊が現世に帰ってくると考えられていました。

 

しかし,祖先の霊だけではなく,

悪霊や妖怪などもやって来くるともいわれてきました。

 

夏にはそうした霊を供養するための

さまざまな行事(盆踊り・花火など)が行われています。

 

昭和40年代頃まで,

柿岡小学校区では「川浸り餅(カーピタリ餅)」の

行事が行われていました。

 

川の神様や河童をお祀りする日といわれ,

7月1日(12月1日にも行われた)の早朝に餅をつき,

小さく丸めた餅を2つとナスやキュウリなどを川に投げ込みます。

 

川の中に供物を投げ込むときに必ず願い事やおまじないを唱え,

後を振り返らず帰ります。

 

この行事を担当するのが子どもたちでした。

 

大人たちから,餅を川に流さないと

河童にお尻の穴から手を差し込まれて

「尻子玉(しりこだま)」を抜き取られて,

溺れさせられてしまうと言われてきました。

 

本格的な夏に入る時期であり,

「水難防除」の意味からも

この行事が行われてきたと考えられています。


そして,今回の展示は,

妖怪の中でも「河童」をメインにしました。

 

東京水天宮の「厄除け河童面」の後ろには,

利根川を治める親分河童の「禰々子(ねねこ)」が・・・

 

河童たちは供物の「川浸り餅」や

ナスやキュウリを美味しくいただいています。


先生方から「河童のお面がこわい」という声がありましたが,

本来,妖怪は「畏れ」「敬う」存在になっているものなのです。