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校長による職員室「季節の風物詩展示」

第50回のテーマ「天神様(菅原道真公)のお祭り 天神講 」-春の風物詩 その1-」

第50回のテーマ「天神様(菅原道真公)のお祭り 天神講 」-春の風物詩 その1-」

天神様とは,平安時代の学者・文人・政治家であり,

「学問の神様」として知られる菅原道真(すがわらのみちざね)公のことです。

道真公が亡くなると,その才能や真面目でひたむきな人柄から,

天神様として崇められるようになりました。

 


一方,農民にとって天神様とは,

水田耕作に必要な雨と水をもたらす雷神(天神)様のことを指し,

常陸国(茨城県)でもその信仰が厚く,五穀豊穣を祈願していました。

 

江戸時代に入ると,子どもたちが学ぶ寺子屋の普及とともに,

天神様は学問の神,書道の神として,

また子どもの守り神として慕われるようになりました。

 

この頃から,全国各地で道真公をかたどった土の練り人形や張り子が作られ,

正月や3月の桃の節句,五月の端午の節句に人形を飾る習慣が始まります。

 

道真公にあやかって,

文武両道のたくましい男の子に育ってほしいという親の願いが,

この風習を生み出したのかもしれません。

 


筑波山,霞ヶ浦周辺の市町村では,

毎年1・2月の25日あたりに,

書の名人であった菅原道真にちなんだ「天神講(てんじんこう)」という行事があります。

 

子どもたちによって行なわれる行事で,

子どもたちが習字をして,書いた作品を地域の菅原道真を祀る神社や祠に奉納します。

 

その後,子どもたちによる会食も行なわれます。

また,家によっては,道真公の命日である2月25日に,

床の間に天神様の掛け軸や置物を飾り,お供え物をしてお祀りをしています。

 


余談ですが,梅干しの種を割ると薄皮に包まれた白い実が入っているのをご存じですか。


種の中身は仁,天神様とも呼ばれたりします。

その理由としては学問の神として天満宮に祭られている菅原道真公が

梅好きだったことに由来しています。

 

加工されていない生の状態の「仁」には

毒があること(食べるとへその奥が痛くなる)や

梅の種には天神様が宿っているので食べてはいけないと信じ伝えられていました。

 

が,逆に食べると頭が良くなるという噂があり,

必死に種を割って食べた経験があります(生っぽく甘くて旨かった)。

 

今回の展示は,菅原道真公の母親が祀られている京都文子(あやこ)天満宮でいただいた,

菅原道真公姿と幼少姿の置物です。両脇には撫牛(赤黒べこ)をそえました。