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校長による職員室「季節の風物詩展示」

第62回のテーマ「端午の節句で柏餅 ♫甍(いらか)の波と 雲の波 高く泳ぐや 鯉のぼり♪」

2022/4/26 第62回のテーマ

 五月の澄んだ空を華麗に,そして勇壮に舞う鯉のぼり。ダイナミックに大空を泳ぐその姿は見る人の心に清々しさや大らかさを与えます。柿岡下宿にも鯉のぼりを揚げた家が見え始めました。江戸時代の鯉のぼりは,一本の竿に黒い鯉(真鯉)を一匹だけ揚げていました。石岡三村地区の家では,昔ながらの風習を守って,一匹だけの黒い鯉のぼりを揚げています。現在では赤い鯉も加わり,何匹かの鯉を一緒に揚げるようになりました。

 また,鯉に赤い裸の男の子がしがみついている土人形があります。これは金太郎が自分より大きい鯉を捕まえた伝説をもとに作られたといわれています。金太郎も端午の節句に関係しているのですね。

 そして,端午の節句といえば柏餅。柏の葉は新芽が育つまでは古い葉が落ちないことから子孫繁栄の意味があり,端午の節句に柏餅を食べる習慣が江戸時代に関東を中心に広まったとされています。柏餅は上新粉の餅の上に餡を乗せて二つ折りで包んだお菓子で,柏の葉で包むことから柏餅と名付けられました。そして,柏餅の重要なポイントは柏の葉の包み方です。柏の葉の表は光沢がありサラサラしていますが,裏側は艶がなくザラザラしています。葉の表を内側にして包んでいる柏餅の中身は「小豆こしあん」で,葉の表を外側にして包んでいる柏餅の中身は「味噌餡」というのが昔からの習わしです。現在では,バラエティな柏餅が味わえることができ,白餅(こしあん)は,柏の葉の風味がほんのりしています。紅餅(みそ白あん)は甘い味噌と白あんを混ぜてありコクがあります。草餅(つぶあん)はつぶあんの力強い味とよもぎの風味がよく合っています。

 展示は,熊にまたがった金太郎や御所人形のわらべたちが美味しく柏餅を食べている風景です。